今回は鈴木博毅(すずきひろき)の『3000年の叡智を学べる戦略図鑑』をご紹介します。
イラストは『保育園児くもくんの連絡帳』で有名な、たきれいさん。
たきれいさんのイラストが可愛くて、戦略家たちに親近感を覚えちゃいます。
『3000年の叡智を学べる戦略図鑑』の基本情報
著者の鈴木博毅は1972年生まれのビジネス戦略コンサルタント。
・慶應義塾大学総合政策学部卒業・京都大学経営管理大学院卒業。
・貿易商社、経営コンサルト会社を経てMPS Consulting代表取締役社長に就任。
・『「超」入門 失敗の本質』『戦略は歴史から学べ』など著書多数。
戦略図鑑は2019年かんき出版発行・243ページ(媒体によって変動します)。
・孫子などの戦争戦略からドラッカーなどの企業戦略、GAFAが何故成功したのかといった幅広い戦略に焦点を当て紹介した著作。
鈴木さんは最初、他大学の医学部に入学されたそうですが、血が苦手なことに気づいて入学しなおしたそうです。
・たきれいは、インスタグラムで40000人超のフォロワー(2021年現在)を持つイラストレーター。
・3児の母であり、保育園の連絡帳をイラスト付きで描いたコミックエッセイ『保育園児くもくんの連絡帳』が書籍化。
・鈴木博毅とは『伝説の経営者たちの成功と失敗から学ぶ 経営者図鑑』(2021年発行)で再びタッグを組んでいる。
『3000年の叡智を学べる戦略図鑑』の概要
「3000年の叡智を学べる」と謳っているように、錚々たる戦略家たちが取り上げられています。
戦争戦略家としては孫子に始まり、カルタゴの将軍で「戦略の父」ハンニバル、ローマの終身独裁官となったカエサル、世界の1/4まで領土を広げたといわれるチンギス・ハンなどなど。
世界史でおなじみの面々ですが、どういう戦略を持っていたのか図解で説明してあってわかりやすい!
戦争の戦略なんて……と思われるかもしれません。しかし後に出てくる企業のためのビジネス戦略家たちは戦争戦略家を研究して自分の戦略を構築しているのがよくわかります。
世界的に有名な38の戦略を紹介してありますが、近現代つまりビジネス戦略の方が数が多いですね。
トヨタ生産方式、ブルー・オーシャン戦略など、ビジネス用語に詳しくないほしにゃーでも見聞きしたことのある著名で基本的な経営戦略はもちろんのこと、ブロックチェーン・レボルーションやテンセントなどの最先端の戦略も網羅。
1ページ内の文字数も少なめですので、ほしにゃー的には中高生にもおすすめの戦略入門書です。
ほしにゃー’sレビュー
・有名な戦略家たちの戦略を、時代を追って理解できること
・ビジネスパーソンが押さえておきたいベーシックな企業戦略
・最新の戦略とGAFAが成功した原因など
を可愛いイラストと簡潔な説明で構成してある『3000年の叡智を学べる戦略図鑑』、戦略の入門書としてはかなり有能ではないかと思いました。
リンカーンとトランプ元大統領の共通点には目からうろこでした……
あくまでも入門書ですので、この著作を読むだけでオッケー!とまでは言えないですし、詳しい事項についてはそれぞれの著作を読む必要があります。
しかし直接ビジネスに携わる方だけでなく、
・どういう人物が、どういう考えをもって歴史を作ってきたのか
・集団としての人心、集団を動かす極意
・先の見えない現代において、これからの社会を考える
など様々な視点から見ても、興味を掻き立てられる著作となっているのではないでしょうか。
あと、個人的に鈴木博毅さんの著作『シャアに学ぶ”逆境”に克つ仕事術 時代を駆け抜けた赤い彗星のリーダーシップ』が大変気になります……ビジネス戦略コンサルタントから見たシャアとか、読みた過ぎる。
あれ、ということは鈴木博毅さんはガノタってことでいいんですね?