ジャケ買いならぬ、タイトル読み(?)しました。宮沢賢治著『猫の事務所』をご紹介します。
著作権が切れているので、無料でkindleで読めます。
紙媒体で手元に置きたい派のあなたはこちらをどうぞ。
『猫の事務所』の基本情報
・1926年(大正15年)発表された。
・ますむらひろしによって漫画化されている。
宮沢賢治は1896年(明治29年)岩手県生まれ、1933年(昭和8年)没。
・詩人、童話作家、教師、農芸科学者。
・代表作に『注文の多い料理店』『銀河鉄道の夜』『雨ニモマケズ』などがある。
『猫の事務所』の概要
5匹の猫の物語
『猫の事務所』には5匹の猫が登場します。
タイトル通り、猫のために猫が営む猫の事務所です。
めっちゃ行ってみたい……
この『猫の事務所』は”猫の歴史と地理をしらべる”ために存在しており、猫社会において大変人気があるようです。
事務所のボスである事務長は大きな黒猫で、部下は以下の通り。
一番書記は白猫でした、
宮沢賢治著『猫の事務所』より
二番書記は虎猫でした、
三番書記は三毛猫でした、
四番書記は竃猫でした。
四番書記のかま猫は猫の種類ではなく、いつもかまの中で眠るクセがあり、汚れているので「かま猫」と呼ばれています。
綺麗好きの猫の中で、かま猫は嫌われているんですよね……
主人公は、かま猫
『猫の事務所』の主人公は四番書記のかま猫です。
汚い身なりで嫌われている自覚はあるので、なんとか自分を変えようとするのですがそれもかなわず。
社会の縮図としての『猫の事務所』
猫の事務所ではありますが、人間社会と同じく猫同士の精神的な摩擦があります。
猫として描かれるので多少のオブラートに包まれている感はありますが、却って問題の根深さを浮き彫りにしているかも知れません。
ほしにゃー’s レビュー
猫がいっぱいいるだけで癒される……と思いきや、『猫の事務所』は切ないし、考えさせられる作品でした。
これ絵本でいいの?
というのが正直な感想です。
何歳くらいの子供に読むべきか、ちょっとわからないな……
しかも、これ!という最適解が提示されないまま終わってるんですよね(汗)
絵本=子供ではなく、大人が読むべき絵本に分類される作品ではないかと。
30分もあれば余裕で読み終わる物語ですので、『猫の事務所』をあなたも読んでみませんか?