大人のための読書の全技術

大人のための読書の全技術

明治大学教授であり、テレビ番組で講師・コメンテイターなど幅広く活躍されている齋藤孝(さいとうたかし)先生の著書「大人のための読書の全技術」をご紹介します。(トップ画像は「斎藤」になっていますが、正確には「齋藤」です)

ほしにゃー

優しくほんわかした雰囲気の齋藤先生は、東大法学部のご出身なんですね。その後、教育学修士に。

読書指南書として、ショーペンハウアー「読書について」や外山滋比古「乱読のセレンディピティ」の記事もありますので宜しければどうぞ。

目次

『大人のための読書の全技術』の基本情報

基 本 情 報

・『大人のための読書の全技術』齋藤孝著(2014年刊行)
・発行元 KADOKAWA/352ページ(媒体によって変動あり)
・著者の齋藤孝は1960年生まれの教育学者。
・著作『身体感覚を取り戻す』で新潮学芸賞、『声に出して読みたい日本語』で毎日文化出版賞を受賞した他、多数の書籍を出版している。

ほしにゃー

マスメディアへの露出が多いので、お顔を見ればご存知の方も多いと思います。私は今回初めて著作に触れました……

『大人のための読書の全技術』概要

社会人が読書をするメリット

  • 思考力がつく
  • 読解力がつく
  • 語彙(ボキャブラリー)が増える
  • 先人や他人の人生を追体験することによって、知性の経験値が上がる
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  • ストレス耐性が上がる
  • 仕事上のさまざまなニーズに柔軟な対応ができるようになる
  • 常に自己改革し続ける

読書をする環境作り

  • 読書する場所を変える・決める
  • 自分が好きなジャンルだけでなく、幅広く読んで知識を繋げていく
  • 読書仲間を作る
  • 古典に触れるー人間の普遍的な思想・思考に触れる

速読と精読

読書には速読精読がある。
ほしにゃーがこの著書で目からウロコだったのは、この部分でした。

ほしにゃー

今まで、無意識に分けて読んできた気がします……

社会人が学ぶための読書をする時に、この速読と精読の方法を知っておくと読書の効率が格段にアップします。

速読法

  • 特定の分野を決め、まとめて読む
  • 目的を明確にし、アウトプットすることを意識して読む
  • 読了時間や一定期間に何冊読むかを設定
  • 目次でおおよその内容を把握する
  • 結論から読んでも良い
  • キーワードを決めて読む

精読法

  • 音読してみる
  • 翻訳してみる
  • 色分け線引き
  • 読了後、誰かに説明してみる
  • 書き写してみる

ほしにゃー’s レビュー

読書指南書を読むのは3冊目です。今回はまだご存命の著者ということもあり、他の2冊に比べて大変読み易かったですね。
また語り口調に近い文章ですので、まるで大学の講義を受けているような気持ちになりました。

読書の意義については「読書について」(ショーペンハウアー)「乱読のセレンディピティ」(外山滋比古)と重複する部分も多いのですが、それぞれの表現の仕方や意味合いが微妙に違っているのも面白い。

ほしにゃー

「大人のための読書の全技術」には、難しい言葉や概念は出てきませんが……

未開拓のジャンルの本を読むと、初めて出会う言葉や概念を理解するのに時間を取られることがありますよね。
「大人のための読書の全技術」にあるように、同じジャンルの本をまとめて読むと、冊数を重ねるごとにそのジャンルで語られる言葉や概念が次第に多くなるというメリットがあります。

巻末には社会人が読んでおくべき50冊が挙げられています。
さすがに幅広く、バリエーションに富むチョイスですので本を選ぶ時の参考にされてはいかがでしょうか。

社会のあり方や価値観が移り変わる速度は、有史以来最速になっている印象です。時代遅れにならないよう、読書の技術を会得したいものですね。

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