セロ弾きのゴーシュ/宮沢賢治/成長に必要なものとは

セロ弾きのゴーシュ

宮沢賢治著『セロ弾きのゴーシュ』をご紹介します。
『セロ弾きのゴーシュ』は著作権が切れていますので、kindleで無料で読むことができます。

ほしにゃー

子どもの頃読んだ方も多いのでは?

紙媒体で手元に置きたい派のあなたはこちら↓をどうぞ。
この本、家にあったわ……

目次

『セロ弾きのゴーシュ』の基本情報

基本情報

・1934年発表(宮沢賢治没後)の作品/56ページ(媒体によって変動します)
・著者の宮沢賢治は実際にチェロを購入し、プロに師事していたがお世辞にも上手くはなかった模様
・宮沢賢治の妹で賢治に多大な影響を与えたといわれる宮沢トシは、女学校時代ヴァイオリンを習っていた
・1982年、高畑勲監督により自主制作で映画化されています。

『セロ弾きのゴーシュ』の概要

『セロ弾きのゴーシュ』のあらすじ

主人公ゴーシュは金星音楽団に所属するチェリスト。
しかしチェロ(セロ)の腕は悪く、楽器自体もオンボロでいつも指揮者に怒られてばかり。

ほしにゃー

宮沢賢治の実体験も織り交ぜられている気がするw

金星音楽団は町の音楽会で演奏する予定の『第六交響曲』を練習しているのですが、思うように弾けないゴーシュは自宅で自主練することにしました。
するとゴーシュの家に、思わぬ珍客たちが現れて……

ほしにゃー

『第六交響曲』はベートーベンの交響曲第六番(田園)ではないかといわれています。

チェリストとしても人間としても、未熟なゴーシュがだんだんと成長していくお話です。

セロとは?

セロ=チェロです。
宮沢賢治が『セロ弾きのゴーシュ』を書いた頃、チェロをセロと呼ぶのは一般的だったようです。

今夜はピヤチゴルスキーというセロの名手をききます。

宮本百合子著『獄中への手紙』より

私の聞いたすべての音楽は私のセロに発想の上に新しい道を開いた。

寺田虎彦著『人の言葉ー自分の言葉』より

寺田虎彦は夏目漱石の友人です。
『三四郎』の野々宮宗八や『吾輩は猫である』の水島寒月のモデルとなった人物で、物理学者にして随筆家・俳人。

『チェロ弾きのゴーシュ』より『セロ弾きのゴーシュ』が語感が良いかなあ……

ほしにゃー’s レビュー

ほしにゃー’sレビュー

子どもの頃読んだ絵本を、大人になって再読したことがありますか?
小さい頃の『セロ弾きのゴーシュ』のイメージは「なんだかゴリゴリした音が出る楽器、なんだか怖いお話」でした(笑

ほしにゃー

今読んでも、結構荒々しい気がしますw

宮沢賢治の童話は動物がたくさん出てくるし、ストーリー自体は難しくないので一見子ども向けなんですけれども。
実際は大人向けな気がしています、少なくとも幼稚園児~小学校低学年向けではないと思う……(個人の意見です)

ほしにゃー

『猫の事務所』とかも、めちゃ社会風刺ですよね

『セロ弾きのゴーシュ』はいろいろと欠けたところのあるゴーシュの成長譚ですが、このお話は是非大人~中高生におすすめです。
自分では一生懸命やっているのに結果が出ない時、客観的に自分を評価し教え導いてくれる存在がいかにありがたいものか、そして批評を素直に受け入れ改善する度量が自分にあるかを見つめ直す機会になると思います(^^

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